ヨーロッパ屈指のサーフ大国・ポルトガル。
エリセイラやナザレといった有名ポイントが注目を集める一方で、日本国内ではまだ知られざる“秘境サーフスポット”が点在する。
その中でも、自然のままの姿を今も残す「Ponta Ruiva(ポンタ・ルイヴァ)」は、ポルトガル南西端に位置する究極のサーフトリップ先だ。
今回は、Ponta Ruiva(ポンタ・ルイヴァ)の波質・環境・アクセスなどを紹介する。
音声での記事紹介(日本語)
Audio introduction of the article(English)
Ponta Ruivaの地形と波質|秘境サーフィンの極み
Ponta Ruivaはヴィラ・ド・ビスポの西に位置し、周囲を断崖と岩場に囲まれた入り江にある。
センターはビーチブレイクで、うねりが入ると左右に割れる理想的なブレイクを形成。
ライト側(サーファーズライト)はリーフブレイクで、グーフィー波(左方向に割れる)が美しく巻く。
レフト側(サーファーズレフト)は砂と岩が混在するセクションで、うねりの角度によってパワフルにもソフトにも変化するらしい。

ライト側

センター

レフト側

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アクセスと環境|秘境ゆえの不便さが価値
Ponta Ruivaにたどり着くには、ヴィラ・ド・ビスポの町を出てから約7km、最後の3kmは舗装のない赤土の非舗装道路。土埃が立ちこめ、車はすぐにオレンジ色に染まる。
こんな道をひたすら進んで行く。

当然クルマも汚くなる。

30台ほど停まれる駐車場を完備。

ポンタ・ルイヴァは、日本では決して味わえない静けさと自然との一体感を生み出している。
秘境ポイントで最高な波を体験
9月のPonta Ruiva。赤土の道を抜けてセンターの波に入ると、想像以上のパワーに圧倒された。胸〜頭サイズのブレイクがビーチ中央で左右に割れ、一本で70メートルほどのライディングが可能。見た目は穏やかでも、うねりの押しが強く、足元から全身にエネルギーが伝わる。
3mmフルスーツがちょうど良いが、手足の先は冷たくグローブやブーツが必要なほどだ。
また、ローカルサーファーたちはとてもフレンドリーで、笑顔で挨拶を交わしながらも、前乗りや割り込みなどのルールをしっかり守っている。
自然の厳しさと温かい人の空気が共存する、まさにポルトガルの秘境を象徴するポイントだった。



ローカルに波を譲ってもらいながら、14本の波をキャッチ!

まとめ
Ponta Ruivaは、ポルトガルでも数少ない「完全に自然のまま」のサーフスポット。
舗装のない赤土の道、携帯電波の届かない静寂、そして左右に広がる極上ブレイク。
ビーチのセンターでは柔らかな波が割れ、右側のリーフではグーフィー波がチューブを巻く。
アクセスは容易ではないが、その不便さの先にこそ、本物のサーフトリップがある。
自然と波に身を委ねる体験を求めるなら、Ponta Ruivaこそ究極の目的地だ。
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