宮崎県日向市は、日向灘に面した新鮮な魚介の宝庫。その中でも、近年静かな人気を集めているのが「牡蠣ディナー」だ。
市内には数軒の海鮮系飲食店があるが、その中で知る人ぞ知る一軒が**「Bruno Ulysse(ブルーノユリス)」**。ここでは地元産だけでなく、北海道から九州まで、全国の産地から直送された新鮮な生牡蠣を堪能できる。この記事では、そんなBruno Ulysseの魅力と代表的なメニューを紹介する。
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スナック街にひっそり佇む、大人の隠れ家
Bruno Ulysseは、日向市駅から徒歩圏内にある雑居ビルの一角に店を構えている。場所は市内でも昔ながらのスナックが並ぶエリアで、外からは一見して高級ディナーが楽しめるとは思えない静かな佇まいだ。
ビルの外観はピンク系タイル張りの特徴的なデザインで、建物中央の階段を上った奥に「Bruno Ulysse」の看板が出ている。看板は小さめで控えめなため、初訪問の際は見落とさないよう注意が必要だ。
店内に入ると、外の雰囲気からは想像もつかない落ち着いた空間が広がる。照明は暗めで、ワイングラスやカラフェが美しく並ぶガラス棚が印象的。カウンター越しには、こだわりの器やワインが整然と並び、店主のセンスとプロ意識が感じられる空間に仕上がっている。
いわゆる“スナックビル”の中に入っているが、そのギャップこそがBruno Ulysseの魅力の一部であり、知る人ぞ知る隠れ家としての存在感を際立たせている。
雑居ビル内に店舗を構えている。
入口看板
店内風景
店主は県外のフレンチレストラン等で修行した経験を持つ。牡蠣料理の随所にその技術が生かされており、皿の上には素材の魅力を引き立てる洗練された構成がある。
全国の生牡蠣を味わえる絶品ディナー
Bruno Ulysseでは、毎回、新鮮な生牡蠣を産地別に仕入れて提供している。日向にいながら、まるで全国を旅するように各地の牡蠣の個性を一晩で味わえるのが大きな特徴だ。
生牡蠣5種食べ比べセット
食べたもの
生牡蠣5種食べ比べセット
氷を敷いた大皿に、産地の異なる牡蠣が5つ並ぶ。産地によってひとつひとつの牡蠣に個性があり、濃厚でクリーミーなもの、塩味が際立つもの、ミネラル感の強いものなど、それぞれ異なる味の輪郭を感じられる。どの牡蠣も身が大きく、つるりと喉を通る食感が心地よい。味覚で“日本縦断”ができるような感覚になる。
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牡蠣とキノコのアヒージョ
熱された小鍋に、プリッとした牡蠣と数種のキノコがたっぷり入った一品。にんにくの香りが立ち上り、オリーブオイルには牡蠣とキノコの旨味がしっかりと染み込んでいる。火の通し加減も絶妙で、牡蠣はふっくらジューシーなまま。添えられたバゲットをオイルにくぐらせて食べると、旨味の層が口の中に広がる。ワインとの相性も非常に良い。
生ハムシーザーサラダ
大皿にたっぷりのロメインレタスとグラナパダーノチーズ、生ハムが盛られたサラダ。生ハムはしっとりと柔らかく、程よい塩気が全体のアクセントになっている。シーザードレッシングはまろやかでコクがあり、チーズとともに濃厚な味わいを引き立てている。見た目よりも食べ応えがあり、前菜としても中盤の箸休めとしても活躍する一皿。
宮崎牛のステーキ
表面を香ばしく焼き上げ、中はしっとりとしたミディアムレア。口の中に入れると肉汁がじんわりとあふれ、柔らかさに驚く。脂の甘みが強く、それでいて後味はくどくない。添えられた塩と自家製ソースで味の変化も楽しめる。牡蠣を中心にしたディナーの締めに、肉の存在感がしっかりと加わることで、満足度の高い食事として完成される。
まとめ
全国各地の産地から届く新鮮な牡蠣を、産地ごとの個性を楽しみながら食べ比べできる店は希少だ。さらに、見た目にも美しいアレンジや、丁寧な仕込みが施された料理の数々は、特別な夜にふさわしい内容となっている。
全国の旬を一皿ずつ味わう贅沢を、日向の夜に体験してみてほしい。
ここでしか味わえない“牡蠣の旅”が、静かに始まっている。
住所:宮崎県日向市上町6−12 エレガンス上町西ビル 2FーB
アクセス:日向市駅から徒歩5分
Instagram:https://www.instagram.com/bruno_ulysse
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